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念願だった、イギリス旅行を決める少し前のこと、
行くからには工場の仕事を休まないといけない。
ただ、そんな長期休暇の申請はおろか、休みをもらえるはずは無い。
じゃあ、どうする?
めちゃくちゃ考えました。
そもそも、この工場の仕事ってやりたくて始めた訳でも無いし、
守りたかった家族とは、今や離れ離れになってしまってる。
じゃあ、何の為に工場で働いてるんやろ?
「自由に生きたい」
「自由に働きたい」
前回の記事の登場人物・家入さんが教えてくれた生き方と働き方。
僕の代わりが利くような仕事よりも、
レストランでの仕事や美容師さんの働き方のように
「お客さまに直接、”ありがとう”を言いたい」
「お客様が”見える”仕事がしたい」
もっと必要とされる人間になりたい。
そんな働き方と生き方がしたい。
そんな思いが、どんどん強くなり、遂に…
工場を辞めました。

と同時に、イギリス旅行から帰ってきたら、
念願だったNさんの美容室で常勤スタッフとして働ける事も決まりました。
これで、自由や。
完全復活や。
清々しい気持ちでイギリスに行ける。
高校生の時に憧れたSEX PISTOLSの生まれた地に行ける。
18歳で美容師になった時、夢見たロンドンに行ける。
やっとや…
やっと自分らしく生きられる。
やっと自分らしい人生を歩める。
そんな高揚感を胸に、いざ、ヒースロー空港へ。

2013年の初夏。
イギリスの地に立ちました。


(キングスクロス駅の「9と3/4」ホーム)
滞在期間は1週間。
到着後の最初の夜、テムズ川越しに見る、ビッグベンを観て、涙が止まりませんでした。

コレが観たかった。
何年も何年も何年も何年も…
憧れ続けた景色が今、目の前に広がってる。
「ほら見ろ、思い通りに思い切って行動すれば、夢は叶えられるんや!」
行動を積み重ねた結果、得られた結果に有頂天になりました。
観るもの全てが美しく、どこを撮っても絵になる最高のイギリス旅行。

その後に待ち受ける”ある問題”を抱えたまま…
憧れだったイギリス旅行を終え、お土産を持って、Nさんの美容室へ、正社員として初出勤の日。
お土産を手渡したNさんから衝撃の一言が…
「明日から来なくていいから」
え?
「もう来んといて」

いやいや、今日から僕、美容師完全復帰なんですけど…
意味が分からず、あたまが真っ白に。
僕の人生、あと何回あたま真っ白になったらいいんやろ…
入社1日目でクビ。
原因は、Nさんとアシスタントとの不仲を取り持つように
計らった行動が気に入らなかったとのこと。
僕としては、自分が間に入る事でNさんとアシスタントが働きやすくなれば
と思ってとった行動が全て裏目に出て、それが、Nさんの逆鱗に触れ、
即刻クビ宣告されました。
他にも原因はあったかも知れないけど、今となってはそれも分からずじまい…
途方に暮れました。
途方に暮れたって言葉よりも、もっともっと当てはまる言葉があるんじゃないか
ってくらい落ち込みました。
その日も夕方からレストランのバイトがあったので、
着くなり店長とオーナーに、美容室をクビになった事を報告しました。
すると、オーナーが後日、僕を呼び出し事情を聞いてくださいました。
それと…
もう一つ、重大な事が、美容室をクビになる2日前にありました。
イギリス旅行に行くために、工場を辞めた事が友人伝いに元妻の耳に入り
元妻と義父に呼び出され、指定されたファミレスに僕の母と2人で向かいました。
そこで、義父から
「娘を返してくれ」
と言われました。
「お前は仕事も辞めて働く気も無いのに、俺の娘と孫を
どうやって養うつもりなんや?いい加減にしろ」
と。
言い返す術も、結果も手にしてない僕は受け入れる事しかできず、
そのまま協議離婚が決定。

つまり…
離婚を突きつけられた2日後に職場でクビ宣告
それが、7月7日と9日。
生涯忘れられることの無い7月になりました。
続きは次回。
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