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「娘を返してくれ」
90年代のトレンディドラマよろしく
ダメダメな主人公が言われそうな一言。
ダメダメな主人公というか、言われた本人がコレを書いてますが(笑)
まさしく
「終わった」
せめて…と思い、
娘との面会を望むも、義父から
「仕事もしてない奴が、どのツラ下げて会うつもりや」
と一蹴。
4歳になったばかりの娘とは、それ以来会えなくなりました。
そのショックから立ち直る間もなく、
その2日後。
Nさんの美容室に常勤スタッフとしての勤務初日。
「もう来んといて」
Nさんからの一言で、ドン底よりもさらに深く、
まさしく、一縷の光もない
闇に突き落とされた気分でした。

美容室を出たあと、気の紛らわせ方も分からず、
気が動転したまま、家に帰った”気がします”
と言うのも、帰り道の記憶がなく、ただただ呆然としてました。
家で泣いてどうにかなる問題でも無いし、
泣くこともできないほど絶望感でいっぱいでした。
衝撃が大き過ぎて色んなことを、
この2日間で何もかも諦めました。
(※ここから先はセンシティブな内容を含むため、閲覧される方はご注意ください※)
クビ宣告の翌日、レストランの仕事終わり、駅で自宅とは反対方向のホームに立ってる事に気付き、
【まともに電車に乗れないぐらい堕ちてしまった自分】
に嫌気がさし、
このまま娘とも会えないなら…
やりたい仕事にも就けないなら…
誰からも必要とされないなら…
こんな自分は生きていても仕方ないと思い、
ホームのギリギリに立ち、
「…次の電車が来たら…」
とまで、思いました。

ただ、その”次の電車”は15分後。
ついでに遅延。
生きることを諦める事すらできない、
つくづく思い通りに行かへん人生やな・・・
って、我に帰る事が出来ました。
電車に飛び込む事もあきらめ、
家路につきながら
思い浮かんだのは…
”二度と会えない”娘の顔でした。
「…ってか、なにもしてあげられないまま自宅近くの駅で父親が電車に飛び込んだとか最悪よな…」
って思い直し、ここまで堕ちたら、
はい上がるしかないか…
簡単にあきらめさせてくれない人生に
開き直れたことが幸いし、
気持ちと行動を持ち直す事ができました。
救いの要因となったのは、
元妻に言われて始めたアルバイトとは言え、
1年間続けて来れたレストランの仕事で、
サービス業の楽しさを改めて気付かせてもらえたり、
オーナーや店長、スタッフとも
仲良くやれてた事も幸いし、美容師に戻って、
お客様を喜ばせたい、
”ありがとうございました”を
直接言いたいと思えるようになりました。
仕事の本質を思い出せてもらった人達との出会いが、
そのレストランにはありました。
後日、今の自分の気持ちや起こった出来事を、
レストランのオーナーの唯さんに聞いていただく機会を作っていただき、
感情が爆発してしまい、延々と泣き続ける僕の話を、
ただただ、聞いていただきました。
その時、唯さんが言ってくださったのが
「今すぐ、社員として雇う事はできへんけど、
祐也がおりたいだけおったらいいし、
シフトも店長に言うて調整してもらうようにするわ」
居場所がある安心感。
家族にも見切られ、仕事も無くなり、
挙句の果てに相談した友達にも「巻き込むな」と突き放され、
その結果、最愛の娘にも会えなくなった…
そんな、”どうしようもない僕”が、
おってもいい場所がある。
それだけで、良かった。
また、顔晴れる。
まだ、生きられる。
そう思わせてくれた、オーナーの唯さん。
営業終わりに夜な夜な話に付き合ってくれた店長の宗司さん。
別居したての日に、「ご飯ぐらい、あったかいもの食べ」
って営業後に賄い作ってくれたシェフの寺本さん。
その後、それぞれの夢に向かって行ったレストランの仲間たち。

この人たちと切磋琢磨できた思い出が、今でも宝物です。
これから、人生やり直すんや!
なんとか立ち直り、前を向いて生きていこう。
と息巻いた直後、放置し続けた”ある問題”に苦しめられる事になります。
続きは次回。
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